2019年10月、火災にみまわれた首里城。その首里城の地下には、戦時中に造られた旧日本軍第32軍司令部壕がひそかに眠っている。
日米両軍、そして沖縄の民間人を巻き込んだ、大変悲惨な戦いが繰り広げられたこの壕の扱いを巡り、いま議論が巻き起こっている。
沖縄県側は崩落の危険性を指摘しており、現在も一般公開は見合わせたままだが、識者からは歴史的場所であるこの壕を整備し、「戦争が残した負の遺産」として保存・公開しようとの声が上がりはじめた。
今回のウィークリー沖縄では、にわかに脚光を集め始めたこの壕を取り上げる。